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私たちが鉱物にときめいた3つの瞬間

こんにちは!何億年か以来の更新となるブログ、今回は森がお送りします。
突然ですが皆さんは最近何かときめいたことはありますか?
日頃から古生物にときめいている我々ですが、その古生物を勉強するには地質学系の知識が要ります。簡単に言ってしまえば、地質学の授業を取らなくてはいけないということです。その授業の中で、はからずもときめいてしまったのが「鉱物」なのです。
そのときめきをお伝えする前に、まず「鉱物ってなんぞや」という定義を、字数の関係もあるので転校生の紹介くらい簡単にご紹介します!

転校初日に転校生のすべてを把握するのはむずかしいですよね。理解できなくても何の問題もありません。
これからお伝えする魅力の中で、「あっ!このことか」と思い出してもらえたら嬉しいです。
今回は10代から20代の独身女性にアンケートを取った訳ではなく、二名の古生物系学生の独断と偏見による、鉱物にときめいた瞬間3つをご紹介します。

 

【1】自然に産出するというミラクルを感じたとき

冒頭の「鉱物ってなんぞや」でも述べたように、鉱物はすべて天然の結晶です。
宝石として市場に出ているものは、削られたり磨かれたりして光り輝く場合もありますが、そんな人の手を加えずとも、鉱物にはそのままで独自の美しさがあります。
これは曹灰長石という鉱物の一種で、内側から青く光っているように見えますね。こんな輝きが自然に作られたなんて…胸が熱くなります。

 

【2】多彩な色に魅了されたとき

鉱物・宝石と聞いたとき、よく連想するのが煌びやかな色だと思います。
例えば、ラピスラズリ(主な鉱物はラズライト)が呈する鮮やかな青や、翡翠(ヒスイ→ジェダイト、ネフライトと大まかに二種類)によく見られる、透けるような深緑色などです。それぞれ、瑠璃色、翡翠色、として鉱物が色の名前の由来にもなったりしています。
中には同じ鉱物でも色が違ってくるものもあります。有名なのはルビーとサファイアです。コランダムという鉱物の元素の組み合わせが少し変わるだけで、吸収する光の色が変わり、同じ鉱物ながら赤と青という全く違った色ができます。
元素の組み合わせ以外にも、放射線の影響で色が変わると言われているものもあります。

水晶として馴染みのあるクォーツ(石英)は、一般的に無色、紫、黄、赤など多様な色があり、それは不純物の混入がもとと言われています。その中で特にスモーキークォーツ(煙水晶)と呼ばれるものは、煙がかったような黒い色をしていて、地中での放射線による影響かもしれないと言われています。

 

【3】劈開(へきかい)という、割れやすさの概念を知ったとき

ここにきて聞き馴染みのない言葉が出てきました。劈開。へきかい。日常であまり聞きませんよね。少なくとも我々は授業を取るまで聞いたことがありませんでした。
鉱物には様々な種類があり、それらを区別するときに注目するのが、「構造的な特徴」と「成分的な特徴」です。
もっと分かりやすく言うと、「どのようにできているか」「何でできているか」です。
劈開は、この「どのようにできているか」のうちの一つです。
簡単に説明すると、「鉱物がどのように割れやすいか」です。
一口に「鉱物が割れる」と言っても、その割れやすい形にはいろいろな種類があるのです!

 

このように、規則正しく並ぶ原子のおかげで、割れやすさが決まってくるのが劈開です。
なぜ独断と偏見でこれをチョイスしたかというと、劈開を知った上でその割れやすさ通りに鉱物が割れているのを見ると、こう、スカッとするからです。あ〜これこれ!といった、予定調和的な美と感動を覚えます。完全に個人的な感覚ですが、理屈ではない魅力がそこにあるのです。

【おわりに】

独断と偏見による鉱物にときめく瞬間、いかがだったでしょうか。
明日からふとしたときにでも、鉱物の自然の美を少しでも思い出してもらえたら嬉しいです。
・・・あれ、Dinovationって古生物を応援するプロジェクトじゃないの?
あっ、ですよね。やはり逃げきれないですね。
冒頭でもお話ししたように、鉱物に関してはあくまでも我々が授業で学ぶ過程で感化されたものです。しかし!そもそも古生物学に欠かせない「化石」とは、何でできているかご存知でしょうか。(ここでの化石は、実物のある体化石です)
そう、鉱物です。生物が死んで、その遺骸が鉱物に置換されて化石になります。
骨の化石でも、黒かったり、茶色かったり、ときには赤っぽかったりと、置換される鉱物によって様々な色になります。ときには、オパールや黄鉄鉱といった鉱物に置換され、カラフルになったり金ピカになったりするときもあります。
つまり、鉱物なくして化石なし。鉱物に注目することは古生物理解への第一歩とも言えると思うのです。
といったところで、宴もたけなわですが、今回はこの辺で!
また次回の記事でお会いしましょう〜!

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